池武当新垣三線店がお届けする、中・上級者向けの三線。黒壇三線。セミオーダー三線、フルオーダー三線の販売サイト。

3つの原則

FrontPage>3つの原則

良い音をつくるための3つの原則

あるお客様から、「新垣さんとこの三線は、値段にかかわらずいい音がしますね」とお褒めいただくことがありました。

とかく、棹の材質や価格のみが良い三線の判断基準になりがちですが、そのお客様は当店の技術に目を向けてくださり、そのように評価してくださいました。

良い材質のもの(たとえば黒壇など)を使用すれば、必然的に値段も高くなっていきます。

そして、精度よく作り上げられた三線はお客さまの評判も上々ですし、職人にとっても創作意欲のわく、素晴らしい材との出会いは感動的ですらあります。

しかし、それは「高いからいい音の三線になった」というより、「いい音、いい仕上がりになったから、その評価額として高い価格設定にしている」
(もちろん原材料により、相場はだいたい決まってきますが)ということなのです。

必ずしも、高級な材質のものでないと、良い音は作れないというわけではありません。

したがいまして、安い材質の棹だと、鳴らないかというと、そうではないというのが当店の考えです。

それでは、当店が良い音の三線をつくるためには、どんな点に気をつけているのかを説明していきたいと思います。

当店では、良い音の三線をつくるために、次の3つのポイントを重視しています。

  • 皮の張り
  • 材質というより、構造(造り)
  • ブーアティ(胴と棹の調整)

順番に説明していきましょう。

まずは、皮の張りです。

誤解を恐れずいえば、胴の皮張りがいかにされているかで、「音が決まる」といってもよいでしょう。

たとえば、誰もが認める素晴らしい棹に、人工皮を合わせば、基本的には「人工皮の音」にしかなりませんし、
(もちろん、あとに述べる、造りがよくブーアティがしっかりしていればいい音にはなるとは思いますが、それでもいわゆる人工皮の音です…)
いくら本張り(本皮一枚張り)だからといって、ぼよぼよの張りだと文字通り「張りのない」音になってしまいあまり良い評価を得られないのです。

また、蛇皮といっても、品質や特徴も一匹としてまったく同じものというのは、ありえません。
個体差ももちろんありますが、一匹の蛇皮でも部位によって皮の厚みや質というのは千差万別です。

その個体差のある皮を、お客様の好みにあわせて、「しっかりと張って」いきます。

皮の下処理から、皮をどの方向に張るか、皮の質とお客様のご要望の張りなどを考慮し、つねに緊張感を持って張っていきます。

具体的な張り方は、企業秘密とさせていただきますが、独自の技術を常に研究しています。

つぎに、材質というより、構造(つくり)

冒頭でも述べましたが、一般的に棹の材質がよく鳴る三線の判断基準になりがちですが、
当店では、良い三線をつくるための優先順位として「構造(造り)」が「材質」よりも上位です。

棹の部分でいうと、

もっとも重要なのが、棹の「トゥーイ(野)」と呼ばれる部分の作り。

演奏するときに弦をおさえる部分のことです。

この部分は、まっすぐではなく、下の図のように若干の深さがあります。

トゥーイ(野)

この部分は、職人(お店)によって、その取り方(深さや、どの部分でもっとも深くするか)が違います。

トゥーイが深いと、濁音が少なくなりますが、間の延びた音となりますし、高音部分(棹の下方の音ツボ)で余韻が詰まった感じになります。

表面が凸凹して、「トゥーイが正確にとられていない」と、ある音だけが極端に出ない、ということにもなってしまいます。

※開鐘とよばれる名器のなかには、方言でマチャーギ(巻き上げ)、マチクマー(巻きが入っているの意)とよばれる波をうった杢の特徴を生かしたものもあります。
また、職人のなかには、意図的にかどうか知りませんが、わざとトゥーイを盛り上げているものもありますし、製作後、木の動きによってトゥーイが凸凹しているものもあります。

意図せず、凸凹なのは、問題外でしょう。

当店では、基本的に、「できるだけ浅めに」トゥーイをとります。
文章で説明するのは、難しいですが、浅めにとることによってトゥーイ全体を弦がむち打ち、独特の音の立ち上がりと、余韻をつくります。

胴(チーガ)の部分も材質というより構造がまず重要と考えております。

ここでいう構造というのは、簡単にいうとチーガの内径のことです。

盛島開鐘という名器(沖縄県立博物館所蔵)の胴には共鳴を良くする工夫として内部に綾彫りが施されているというのは、
三線ファンの間では有名な話ですが、当店では、その綾彫り自体にはさほど音響効果はないのではないかと考えています。

もちろん、研究を重ねてみないことには断言できないことですが、
あれは綾彫りすることによって、一般的なチーガより内径が大きくとられているということに音響的な効果があるのではないかと思います。

当店では、皮張りをする際に、チーガの内側の淵を必要に応じて面取りします。
面取りすることによって、内径が広がりよりよい音響効果が望めます。
しかしながら、内径を大きくすればするほど、皮張りが困難になっていきます。
並みの技術では、逆効果となってしまう場合もありますし、経験の多い当店でさえ「2~3割破ってしまうのを覚悟」してシッカリ張るのです。

胴の材質については、特に指定してこの材質を使うということをしていません。
棹を取り付けた際の、重量のバランスがよく、満足のできる張りが行えれば、基本的には材質の特別なこだわりはありません。

もちろんこれについても、研究を重ねていくうちに、新たな発見があるかもしれませんが、
いずれにしても、チーガの素材自体の質というより、1番目のポイントである「良い張り」ができるかが重要なポイントだと思います。

そして最後に、ブーアティ

胴と棹の角度を調整し、組み立てる作業を「ブーアティ(分当て)」といいます。

胴と棹をいかに共鳴させるかが重要なポイントで、三線に新たな命を吹き込むもっとも重要な工程のひとつです。

弦の押さえやすさ、弾きやすさはもちろん、先ほど述べたように、独特の音の立ち上がりと余韻はこのブーアティの作業をもってして意味を持ちえます。

たとえば、最高に仕上がった棹と、これ以上にない出来栄えの胴が完成したとしても、ブーアティが良くなければ「いま一つ物足りない」感じの三線になってしまいます。

棹と胴の2つのパーツの力を十二分に発揮できるように、しっかりと調整しなければならないのです。

また、単に棹と胴のガタつきをなくすというだけではなく、「いかにして共鳴させるか」というイメージが大切だと考えていて、ブーアティの技術も常に試行錯誤しています。
※棹と胴は糸かけをはずすと、簡単にスポッと抜ける程度のブーアティが理想なのです。

ブーアティは演奏のしやすさに直結するものなので、感覚のするどい実演家やアーティストの方々がもっとも気にかけている部分だといえるかもしれません。

遠く離れた地域からわざわざブーアティだけのために三線をお持込みいただくお客様もいらっしゃるくらいです。

以上の3つのポイントがそろえば…

以上の3つのポイントがそろえば、高級な材質でなくても良い音がつくれます。

雑木であれ、ある程度の硬さがある材を3つのポイントをおさえ、バランスよく仕上げれば、純粋に良い音になるのです。

したがって、値段と音は必ずしも正比例しないことがあるのです。
良材、良質の皮、材料であっても、上の3つのバランスが悪ければ、「何故か」あまりいい音でない場合があるのです。

なぜ、高級品を販売するのに、こんなことを書くのか?

ところで、このサイトはいわゆる「はじめての三線」ではなく、中・上級者向けというか比較的高級な価格帯の三線を販売する目的で運営しています。
値段と音は必ずしも正比例はしないと書くと、サイトの運営上矛盾があります。
しかしながら、本当に良い三線を手に入れるときに、





木の値打ちで値段は変わる。
技術が伴わなければ、木の値打ちがなくなる。
木の値打ちを引き出す技術と実績と評価、お客様によい三線を提供する準備が当店にはある。

a:8962 t:2 y:3

powered by QHM 6.0.9 haik
based on PukiWiki 1.4.7 License is GPL. QHM

最新の更新 RSS  Valid XHTML 1.0 Transitional